ARCHIVE

一次資料とデジタルアーカイブの探し方

原典に当たりたい方へ。資料の一覧と、実際に手を動かすときの順番を書いておきます。

『小栗日記』や遣米使節の随行日記といった一次資料は、いま多くが活字になっているか、デジタルで公開されています。図書館へ行かなくても、自宅からかなりのところまで調べられます。

ここでは、原典が何に入っているか、どこで見られるかを、巻号まで含めて書いておきます。

一次資料

『小栗日記』はどこから出てきたか

原本の伝来を知っておくと、この史料の性格が分かります。小栗の処刑後、東山道巡察使・大音龍太郎の命で権田村に入り、小栗家の財産処分にあたったのが渋川宿の問屋・後藤八郎右衛門でした。閏四月二十五日まで処分を続け、売れない文書やフランス関係の書簡の多くは焼却されます。八郎右衛門はその中から日記と会計帳を懐に入れて持ち帰りました。

それが渋川の後藤家の箪笥の底で八十年余り眠り、昭和二十七年九月、県文化財専門委員の本多夏彦氏が常例の史料拝見で訪問した際に発見されます。群馬県は昭和三十一年にこれを県重要文化財に指定し、史料集第七巻に収めました。巻頭の「調査書」は、指定にあたって本多氏が書いた報告書そのもので、原本の寸法・紙数・表紙の状態まで記録されています。

自分で調べる ― デジタルアーカイブの使い方

  • 一、国立国会図書館デジタルコレクション(dl.ndl.go.jp)
    明治・大正の刊行物が全文検索できます。人名で検索して職員録・紳士録・官報に当たると、その人がいつどこに勤めていたかが分かることがあります。個人送信サービスに登録すると、館内限定だった資料の多くが自宅から読めます。

  • 二、国立国会図書館サーチ(ndlsearch.ndl.go.jp)
    全国の図書館の所蔵をまとめて探せます。『群馬県史料集』や『倉渕村誌』のような地方刊行物は流通していないので、まずここで所蔵館を確かめ、近所の図書館から取り寄せるのが早道です。

  • 三、国立公文書館デジタルアーカイブ(digital.archives.go.jp)
    明治政府の公文書。太政官の布告や、官員の履歴に当たるときに。

  • 四、宮内公文書館(書陵部所蔵資料目録・画像公開システム)
    宮内省・宮内府・宮内庁の文書。宮内省に勤めた人物の進退関係の記録が残っており、生年月・族籍・原籍まで分かることがあります。閲覧は事前予約制です。

  • 五、群馬県立文書館(archives.pref.gunma.jp)
    権田村・倉渕村関係の文書、明治期の寺院明細帳など。目録検索で当たりをつけてから、レファレンスに相談するのが早道です。

  • 六、図書館のレファレンス
    「この人物を追いたい」「この年のこの事項を確かめたい」と具体的に書いて相談すると、自分では思いつかない資料を教えてもらえます。無料で、いちばん効きます。

典拠:本多夏彦編『小栗日記』群馬県史料集第七巻、群馬県文化事業振興会(「小栗上野介日記・家計簿調査書」および同書あとがき)/坂本藤良『小栗上野介の生涯』講談社、1987年/阿部道山『海軍の先駆者小栗上野介正伝』海軍有終会、1941年/小板橋良平『小栗上野介一族の悲劇』あさを社。

→ 読むための本の紹介に戻る